<雑感>
またまた片山真理です。
どれもとても印象的な作品でした。
4歳が「指、2本しか無いよ」と気づいて。
もしかしたら、子ども達はこの女性が実在する人物ではなく、「作られたもの」と思っているのかもしれません。
指が5本あって「当たり前」、指が5本あるのが「多数派」、指は5本以外「ありえない」・・・。
「当たり前」「多数派」「ありえない」・・・、そんな価値観がいずれ再構築される日も、そう遠くないはず。
だから僕は、作品を通してでも、色んなものを見せてあげたいんだ。
片山真理
Mari Katayama
1987年群馬県出身。幼少の頃より裁縫に親しむ。先天性の四肢疾患により9歳で両足を切断。以後、手縫いの作品や装飾を施した義足を使用しセルフポートレートを制作。2011年より「ハイヒールプロジェクト」をスタートし、歌手やモデルとしてハイヒールを履き、ステージに立つ。主な展示に2019年「第58回ヴェネチア・ビエンナーレ」、2017年「無垢と経験の写真 日本の新進作家 vol.14」(東京都写真美術館)、2016年「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館)、2013年「あいちトリエンナーレ2013」(納屋橋会場)など。主な出版物に2019年『GIFT』(United Vagabonds)がある。2019年第35回写真の町東川賞新人作家賞、2020年第45回木村伊兵衛写真賞を受賞。
作品番号 :
A8
タイトル :
sound of steps
制作年 :
2018