笹岡由梨子
Yuriko Sasaoka
大阪府出身。映像の中にある絵画との接点を探るべく、絵画における手の痕跡や筆致と近似した、高性能な CG 映像にはない異物感や違和感を引き出し、独自のストーリーを紡ぐ。そして、緻密な構成や物語とともに、どこか懐かしい、けれど誰も見たことのない独特の世界観をリアルに感じさせる。また、2017年に参加した北マケドニア共和国でのアーティスト・イン・レジデンスで人の温かさ、心の豊かさにカルチャーショックを覚え、以降はアジアに最も近いヨーロッパ世界のリアルな人々、暮らし、歴史に関心を深め、中央・東欧諸国のリサーチや発表を重ねている。 現在、京都市のシェア・スタジオ「Vostok」を拠点に活動。
主な展覧会
2022年「Study:大阪関西国際芸術祭」グランフロント大阪 うめきたSHIPホール(大阪)
2021年「Zniknij Z Ziemi」Trafostacja(Szczecin/Poland)(個展)
2021年「Lost in Translation」ギャラリー@KCUA(京都)
2021年「水の波紋展2021」渋谷区役所 第二美竹分庁舎(東京)
2021年「まみえる - 千変万化な顔たち」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川)
2019年「CELEBRATION -Japanese-Polish Contemporary Art Exhibition- in Szczecin」TRAFO(Szczecin/Poland)
2019年「ポーランド芸術祭2019 in Japan セレブレーション-日本ポーランド現代美術展-」京都芸術センター(京都)
2019年「虛寫邊界」關渡美術館(Taipei/Taiwan)
- 作品番号 :
- A2
- タイトル :
-
パンジー
- 制作年 :
- 2022
笹岡由梨子は、手作りの人形、自身の顔や体のパーツを映した映像、自作の楽曲などを組み合わせた、一度見たら忘れられない独特の世界観のビデオ・インスタレーションを制作します。本作のテーマは「家族」です。モニターに映る顔の数々は、自身の顔面に生花を貼り付け、親族それぞれの顔に寄せられており、オリジナルの生命賛歌を合唱します。共に過ごした記憶を辿る本作からは、恒久的な共同体である家族について再考させられます。誰もが経験しうる多幸やいざこざ、死別や巡り合いを独自の解釈でユーモラスに表現します。本作は、笹岡から石巻への応援歌のような作品です。- 展示場所 :
- 旧つるの湯