儚さをあらわす彫刻
淡(あわ)
久住有生 / NAOKI KUSUMI
「全ては、ほんの一瞬の出来事である。何億年も前から続く循環も進化も永遠ではない。一喜一憂する毎日も。生まれてくる事は、儚い」(久住有生)
久住有生は伝統的な左官技術とオリジナリティ溢れるアイデアを組み合わせ、国内外で活躍する左官職人。今回は桃浦の海を一望できる高台に、今にも弾け出しそうな鮮やかな青の淡(あわ)を多数点在させ、新しくも懐かしい、不思議な雰囲気に包まれた場所を創造しました。
久住がこの土地の暮らしや自然を意識しながら選んだ素材は土とセメント。それらを混ぜて作った大小の球体は相当の重量があるにもかかわらず、職人技によって発砲スチロールのごとく軽いように見えました。会期中には地面に転がる球体を鑑賞者が手に取り、それをまた思い思いに置いていました。鑑賞者が見て、触れて、感じて、そして記憶を残していくことで、毎日変化する風景がそこにありました。
- 桃浦エリア
- 制作年:2019
- 作品の場所:もものうらビレッジ向かい
- 駐車場あり